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 2009年11月2日  徒然草 政(せい)ちゃん

徒然草  ブルゴーニュダイレクト醸造日記A

  気がつけばもう 11 月になっていた。ブルゴーニュダイレクト醸造日記と題して始めたこの日記が、すっかり醸造後報告になってしまった。ワインの仕込み中は時間的に忙しいというのもあるが、気持ち的になかなか文章を書く状態ではなかったというのも事実であった。ワインの仕込みも終わり、冬の畑作業が始まった今、今年2009年のワイン造りを振り返りながら、報告をしたいと思います。

 この時期の畑は一面紅葉している状態である。「紅葉」。文字だけからイメージをすると、どうしても赤色になるが、今の畑は「黄緑」「黄色」「明るい赤」「深い赤」「赤茶」「灰色」などなど、一年で一番色鮮やかな時期である。まるで 「葡萄のお花畑」 のように見える。この色の違いは葡萄の品種、クローン、栽培方法の違いからきている。寒い天気があと 1 週間も続けば、葉は全部落ち、樹は冬眠に入っていく。

 ブルゴーニュダイレクト醸造日記@に続き、オ・ヴェルジュレス( Aux Vergelesses )の醸造報告を兼ねて、 BIZE 家の白ワインの醸造を紹介していきたいと思う。

 

オ・ヴェルジュレス( Aux Vergelesses )1級畑

サヴィニー村の東南向き斜面に位置している。日照時間が長く、風通しがいいので、病気にかかりにくく、熟した葡萄が採れる。赤ワインが殆どだが、 BIZE 家は約 0.3ha (ヘクタール)に白ワイン用のシャルドネ種を植えた。土は砂質の石灰土壌である。ワインに厚みがあり、ミネラル感に富んでいる。クリーミな味わいの中にも芯のある酸味が際立ち、全体的に味のバランスがよく、余韻も長い。美味しい。

葡萄栽培

 今年からビオディナミック農法で栽培を始めた。 500 番調合剤(牛糞を牛の角に詰めて、土の中で 6 ヶ月寝かせた物)を 3 回、 501 番調合剤(水晶の粉を牛の角に詰めて、土の中で 6 ヶ月寝かせた物)を2回撒いた。今までは草生栽培のために草を残して栽培していたが、土の栄養が減り、樹は少し弱り初めていたので、今年は畑を耕して草を取り除いた。東南向きの日照条件のいい畑であるため、今年のような天候のいい年は逆に酸が落ちやすいため、葡萄の摘芯(枝の先端を切る作業)の高さを高くし、葡萄に影を作って酸味の保持を試みた。

収穫

 9月10日に収穫した。葡萄は黄金色に輝き、とてもよく熟していた。プレスをして得られた果汁の結果を見てみよう。

醸造

 ブルゴーニュダイレクト醸造日記@でも少し触れたが、 BIZE 家の白ワイン醸造は以下のように行っている

1  葡萄を収穫

2 トラクターで醸造所に運ぶ

3  皮が厚かったので破砕機で軽めに破砕する

4  風船型プレス機に入れて、圧搾する。

   段階分けて徐々に圧搾する。

  圧力 0.2/0.6/1.0/1.4/1.8 バール、圧搾時間 110 分。

5  酵素添加( LAFAZIME CL )

  ジュースの清澄作業・デブルバージュのために粗い成分を沈殿してくれる。

6  亜硫酸添加(5%液体亜硫酸溶液: 10ml/L )

  ジュースの酸化防止、バクテリア汚染を防ぐため

7  果汁を10度まで12時間冷却する。

8  デブルバージュする

  粗い澱部分を取り除き、きれいな果汁だけを醸造熟成に使用する。

9  果汁調整

  総酸量が少ない、p H が高いことから、補酸を行った。

10 樽入れ

  樽の入り口から 10 c m ほど空間をあけて、樽入れをする。

11 自然発酵

  樽入れから約 4 日後に自然の酵母によって、発酵が始まる。

 発酵において、発酵果汁の温度と比重を常に観察し、発酵の状態を把握しながら作業を行っている。ここで発酵曲線を見てみよう。

比重     作業内容

1080     微酸素と酵母のご飯である窒素を供給し、活動を活発化させる。

1040     発酵が一番活発している時期であるため、窒素と酸素が不足する状況である。
        微酸素と窒素を供給し、活動を活発化させる。

1030     自然酵母によってワインの個性がほぼ決まっている。発酵をスムーズに終わらせるために
        味がニュートラルな乾燥酵母を加える。

1020     発酵を長く持続させ、ワインにもっと果実味をもたらすために、葡萄の果汁を段階的に加える。
        果汁を 10L 加える。

1010     果汁を 10L 加える。

1005     果汁を 10L 加える。

1000     果汁を 10L 加える。

 アルコール発酵が終わり、環境条件が整うと、ワインの中にある乳酸菌の働きで、ワインは乳酸発酵を行う。これはリンゴ酸を乳酸に変えるプロセスである。ドメーヌによって、ワインのスタイルの違いから熟成中の作業は様々だが、基本的にバトナージュ(ワインと澱を混ぜる作業)や澱引き作業(澱を取り除く作業)がある。

 今年は天候にも恵まれ、熟したいい葡萄が採れたので、比較的厚みのあるワインに仕上がるであろう。また、白ワインは酸味が大事であるため、酸味とのバランスをどのようにとるかが、ドメーヌの腕の見せところになるであろう。

 

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