メールはこちら bourgogne-seikatsu@wanadoo.fr


 2006年10月31日 LOLOと本日のお客様 カーヴ・マドレーヌ

 ボーヌはこの時期、観光客とワイン関係者で賑わう。ドメーヌとしては蔵の仕事が一段落して一息つきたいところだろうが、世界中からいろんな人が試飲にやってくるのでその対応をしなくてはならない。カーヴ・マドレーヌにも、そのようなワイン輸入業者、レストラン経営者、ソムリエ、カーヴィスト等が訪ねてきてくれる。今回は、この小さなレストランで行なわれたワイン持ち寄りお食事会(カーヴマドレーヌ版ポレ)を紹介しようと思う。

 きっかけは、以前紹介したスペインの友人カルロスがバルセロナのカーヴィストやソムリエたちを連れてブルゴーニュに試飲に来るということで、それならワインを各自持ち寄りカジュアルな食事会をしようということになったのだ。まずその話はビーズ夫妻へ。快くOK。その後ドミニク=ラフォン、ジョン・マルク=ルロと彼の奥様アリックス、レストラン「ジャルダン・デ・ランパーク」のロラン=シャンリオ、レストラン「ル・シャサーニュ」のステファン=レジェに話がわたり、そしてロロも参加。18時からムルソーのドメーヌ・ルロで試飲をしてからボーヌに19時半ごろ戻って宴会となるはずだった。パトリックと千砂さんはそれに参加しなかったため、うちにきっちり19時半に着いた。「まあ、かれらの試飲なんてそんなにさっさと終わるはずもないからあと一時間は待たないとな〜」とパトリック。シャンパンを二人でほぼ1本開けた後、彼が言ったとおり8時半ごろ、タクシー到着。メンバーがワイン瓶を片手に降りてきた。

 結局、計15人の宴会となった。カーヴ・マドレーヌは店内禁煙。千砂さん以外はみんなスモーカーだったため、アペリティフはタバコを銜えて、外の道路脇でアリックスが持ってきたドゥ・モンティーユのペルナン・ヴェルジュレス2004からはじまった。フルボトル一本なんて15人ではすぐになくなってしまい、すぐさま次のシャサーニュ・モンラッシェ・プルミエクリュ ラ・マルトロワ1999マグナム。しかし全員が酒飲みのため、これもすぐに終了。そのあとは千砂さんとパトリックが持ってきたコルトン・シャルルマーニュ・グランクリュ2002マグナムがグラスに注がれた。他のテーブルのお客様のサービスがあるため私はみんなといっしょにワインを楽しむことができず、一つ一つのワインがどうであったかというコメントは残念ながら書けないが、目的はワインを囲んで仲間が集まり楽しく食事をすることなのでその雰囲気が伝わればいいなと思って今回は書いている。

 ジョン・マルクが「さっき冷やしといてっ頼んだマグナム持ってきて」と言ってきたので抜栓して一口彼のグラスに注いだ。鼻をグラスに突っ込んだまま眉をひそめて「あ、やばい」と一言。どうやらブショネの疑いがあるらしい。カルロスとパトリック、アリックスも「う〜ん、これは・・・」。ジョン・マルクが「ちょっとこれ、千砂に飲ましてみて。」ブショネセンサーといわれる千砂さんにグラスが渡り、彼女はズバリ「はい、ブショネです。」。プライベートカーヴから持ってきたようでチケットは貼られてなく結局なんのワインか分からなかったがとにかく残念である。しかし、一本がブショネだったからワインに困ることの無いこの宴会。そのあとすぐにジョン・マルクの無念を補うべく、同じムルソー仲間のドミニクのムルソー・シャルム1997が配られた。

  前菜のテリーヌが終わったころに次は赤へ。出された順番はもう分からない。カラフェされたワインが次々と出てきて、「それなに?」「俺が持ってきたヴォルネー・サントノ・デ・ミリュ1998。」「あ、ちょっと注いで。」「パトリック、なに手に持ってんの?」「ラトリシェール1999。」「ちょっとちょうだい。」テーブルのあちらこちらでこのような会話が聞こえる。「これなに?うまいじゃん」「あ、それはロランが持ってきたクロ・ド・タール2001だよ。」と続いていると思ったら誰かが「誰が持ってきたのこれ!?」と叫んだ。カルロスが「オレオレ。」と言ってみんなに見せたのはレイヤス・シャトーヌフ・デュ・パプ1995。これを手に入れるために彼は一体いくらつぎ込んだのか。それなのにみんな一口飲んで、「まだ開けるのは早かったね、若いよ。」などと非情なことを言っている。しかし、みんなこのワインの複雑さや後味の長さなどを褒めあいカルロスもほっとしたようだった。

  持ってきたワインがみんなの気に入るものばかりではなかった。チーズの前に出された赤ワインを飲んでドミニク=ラフォンが「なんだこれは・・・おいしくない。」そのワインはエル・ブリチームが選んだもの。今回のスペインからのお客様の中に、世界的に予約のとりにくいレストラン「エル・ブリ」のシェフソムリエのルカとソムリエのフェディーがいた。彼らのレストランは一年のうち3月から9月までしか営業しないため、その他の月はいろんな国を訪れて、ワインの試飲や食材の勉強をして来年のメニューづくりのための知恵を蓄えるのだ。そんな彼らが選んだワインはスペインのプリオラトの「クロ・エラスムス2001マグナム」。レルミタなどと並んで評されるカルト系高級ワインである。そのワインにずばりおいしくないとドミニク。偉大なブルゴーニュの作り手と言われ、他のワインもいろいろ知っている彼がそんなことを最初に言い切ってしまったものだから、あとの人のコメントが続かない。「僕は好きじゃないものをおいしいとは言えない。きっと親切じゃないと思うけど、仲間同士の飲みなんだから感じたことを素直に言わせてもらうよ。」この人のこういう感覚が偉大なのだなと思う。そして不思議なことに彼がこう結論付けてしまうとみんな「そうだね、あんまり僕も好きじゃない。なんか疲れるワインていうか・・」などと言い出す。カルロスも首を横に傾げる。そんな中、ロロが「僕は好きだし、おいしいと感じるけどな〜。ドミニクが言う樽香がべったりで濃厚なだけってのには賛成できないね。樽はよくワインに溶け込んでるし、口のなかにフレッシュさだって残る。そりゃブルゴーニュの赤と比べればとてつもなく濃厚で疲れるかもしれないけど、プリオラトファンの僕としてはやっぱりよく作られたワインだと思うよ。」とエル・ブリを援護。その後想像通りワイン談議は続き、結局好みの問題だということで片付けられた。

夜11時を過ぎて最後に全員が絶賛したワインが2本登場するのだが、長くなりそうなのでまた次回書かせてもらうことにする。



 2006年10月25日Domaine Chevrot かおりさん マランジュ日記

シュヴロ・パブロ 12月来日イベント 1

 

パブロと12月に日本帰国が決定しました。これから、パブロ来日の際のセミナーや試飲会ディナー等のご案内をしていきます!奮ってご参加ください。
皆様にお会いできますこと、心待ちにしております。


米国ワインエデュケーター協会日本支部 第1回例会(2006〜07年度)セミナー
Society of Wine Educators Japan Chapter (SWEJ)


“ブルゴーニュのテロワールとビオ”

日時: 2006年12月10日(日)15:00〜16:30受付:14:30から)

場所: コンフォート青山
東京都港区北青山2−9−16 

電話:03−3479−2814
地下鉄銀座線「外苑前駅」徒歩2分


講師:シュヴロ・パブロ


セミナー費用: 会員:3000円、非会員:4000円(当日入会可能)

お申込先) 今田義和(SWEJ事務局副局長)まで

FAX:043-484-0210 TEL:090-2907-5879
E-mail: y-imada@sea.plala.or.jp

*氏名、住所、職業、電話、メールアドレス、会員or 非会員を明記ください。


問い合わせ先)事務局: 電話090-2907-5879
E-mail: y-imada@sea.plala.or.jp


締め切り: 2006年12月07日

 

 

 2006年10月26日Domaine Chevrot かおりさん マランジュ日記

シュヴロ・パブロ 12月来日イベント 2

 

フジテレビ系の「郁恵と井森のデリ×デリ・キッチンでもおなじみで、フレンチ料理界で大変評価の高いシェフ・島田哲也さんとのコラボレーションです。


“ドメーヌ・シュヴロのブルゴーニュ・ワインと料理のマリアージュを楽しむ会”


日時: 12月10日(日) 18:00〜 (受付:17:30〜)
   

場所: レストラン“irrelイレール”

東京都渋谷区恵比寿3−29−16ABC ANNEXビル3F
(JR恵比寿駅徒歩8分・ウィスティンホテル並び)
http://www.irreel.jp/index.html

会費:15,000円
     
申し込み: TEL.03-5475-6127 FAX. 03-5475-6128    担当:伊佐氏


イレール代表:島田哲也氏
1964年埼玉県生まれ。20歳で渡仏し、「オランプ」(一ッ星)「ルキャ・キャルトン」(三ッ星)「アルページュ」(三ッ星)など主にパリで3年間修行を積む。帰国後は、東京・青山の「ロ・アラ・ブッシュ」などを経て、1998年3月、恵比寿にレストラン「イレール」をオープン。2001年11月、姉妹店として六本木にフレンチ・ダイニング・バー「イリゼ」をオープンさせたほか、シュークリーム専門店のフランチャイズ事業にも着手するなど島田ワールドを展開中。2003年秋グランドオープンの玉川・膕或憩邊ロ7階にもフレンチ・レストラン「イレール・ドゥーブル」を出店した。著書として、家庭で手軽に作れるお料理のレシピ集「カジュアル・フレンチ」や「フレンチ・ホーム・デザート」(いずれも河出書房新社)などを出版。現在フジテレビ系「郁恵と井森のデリ×デリ・キッチン」にレギュラーとして出演するなどメディアでも活躍中。


 2006年10月25日Domaine Chevrot かおりさん マランジュ日記

シュヴロ・パブロ 12月来日イベント 1

 

パブロと12月に日本帰国が決定しました。これから、パブロ来日の際のセミナーや試飲会ディナー等のご案内をしていきます!奮ってご参加ください。
皆様にお会いできますこと、心待ちにしております。


米国ワインエデュケーター協会日本支部 第1回例会(2006〜07年度)セミナー
Society of Wine Educators Japan Chapter (SWEJ)


“ブルゴーニュのテロワールとビオ”

日時: 2006年12月10日(日)15:00〜16:30受付:14:30から)

場所: コンフォート青山
東京都港区北青山2−9−16 

電話:03−3479−2814
地下鉄銀座線「外苑前駅」徒歩2分


講師:シュヴロ・パブロ


セミナー費用: 会員:3000円、非会員:4000円(当日入会可能)

お申込先) 今田義和(SWEJ事務局副局長)まで

FAX:043-484-0210 TEL:090-2907-5879
E-mail: y-imada@sea.plala.or.jp

*氏名、住所、職業、電話、メールアドレス、会員or 非会員を明記ください。


問い合わせ先)事務局: 電話090-2907-5879
E-mail: y-imada@sea.plala.or.jp


締め切り: 2006年12月07日

 

 

 2006年10月23日 レストランびそう マダムびそうさん 「食のつれづれ」

新しい出会い「角玉梅酒」

最近お客様からご紹介頂いてお気に入りの角玉梅酒(かくたまうめしゅ)。

レトロなエチケット

びそうオリジナルのハウス・カクテルは梅酒ベースにクレマン・ド・ブルゴーニュ(L.Vitteaut-Alberti)最後に紫蘇のリキュールをタラリ。オープン以来の人気アペリティフです。

今回出会ったこの梅酒は、ココの商品。↓
http://www.satasouji-shouten.co.jp/index.html

レトロなラベルがなんとも素敵なこの梅酒は、鹿児島産の南高梅と3年間熟成させた常圧蒸留の米焼酎で造られています。最低限の濾過しかしていないので、澱や果肉が沈殿し見るからにとってもナチュラル。まったりして濃厚な味わいです。

ますます美味しくなった「びそうオリジナル・カクテル」を是非お試し下さい!

 2006年10月22日Domaine Chevrot かおりさん マランジュ日記

草花のヴィニェロン


ボルドー留学時代に親しみのあった仏ボルドーワイン専門誌“l’amateur de Bordeaux”でしたが、ブルゴーニュに来てからは、随分ご無沙汰していました。”l’amateur”に名前を変え、フランス全土のワインを扱う全国誌(及びベルギー、ルクセンブルグ、スイス)として初展開。その初号にパブロが2ページにわたって紹介されました。以下は、訳文を付します。


草花のヴィニェロン


ワイン、そして畑の雑草:シュヴロ・パブロにとってどちらをも後回しにはできない。

ドメーヌのテースティング・ルームの中央にあるテーブルの上には、ジェラルド・デュセルフ氏の“有機栽培に導く草花- Les plantes bio-indicatrice, de Gerard DUCERF”の本を見つけることからも明らかである。シュヴロ・パブロ氏によると、雑草は土壌のバロメーターと言える。生物学では遅咲きの花であった彼だが(もともと専攻は数学・物理)、ディジョンのブルゴーニュ大学で学んだこの生物学が、彼をワイン畑の仕事へと呼び寄せることとなった。何故なら、これらの知識が、自然界を違った視点で捉えることや、風景によって自然界の様子を読み取ること、土壌や地質を理解することに役立ったからだ。

ドメーヌ・シュヴロは、オートコート・ド・ボーヌの畑で、馬による耕作を実践するシェイ・イ・レマランジュ村の家族経営の造り手である。それらの畑では、パブロが2002年より大転換を決し,有機栽培(Culuture Biologique、以降“ビオ”と記す)を手がけている。彼の頭の中で、ビオへの転換があまりにも自然な考えだった為、父のフェルナンが懸念を抱いているかということさえ疑問に思わなかった。“ワインが土壌のミネラル分や植物から味わいがもたらされると分かっていれば、土に撒かれた除草剤の味なんて誰も望まない!”と植物学を学んだパブロは強調する。“ブドウ畑は、一種の森林のようなもの。森林に似た土壌の状態を再生できれば、最高の結果が得られる。”更に付け加えるならば、サンシュユ、カエデ、イバラ、クレマティス、スミレは畑に興味深い植物、反対にアマランサス、黒モレル、ヒルガオは、取り除かなければならない・・・ことを記しておく。


頻繁な芝刈りという重労働を伴った、この自然が生み出す雑草への配慮から、この若きヴィネロンが土に最大限の敬意を示していることがわかる。この土壌に対する敬意は、ブドウの木の間の土を踏み固めてしまわないように、馬で耕作を行うという段階まで達する。機械による作業はパブロの十八番ではないが、木の剪定、芽かき、整枝、収穫に関して、必要な選択はする。収量は、赤ワインが30〜40hl/ha、アリゴテ以外は樽による熟成、パブロは、個性のしっかりしたワインをめざす。“生き生きとした、自然を感じるワインを作りたい。果実味たっぷりで美味、アロマがはじけるようなワイン。ビオで大切に手がけられたサントネイのプルミエ・クリュ・クラスに劣らないマランジュを!”


シュヴロ・パブロが除草剤や殺虫剤を排除し、すべての畑のビオの証明を取る秒読み段階に入っていることを、口蓋にしっかりと感じることができる。

記事:ジェラルド・ドローム

 

 2006年10月20日 レストランびそう マダムびそうさん 「食のつれづれ」

日本酒セミナー@びそう

 

遅ればせながら先日行われた「日本酒セミナー」の報告です。


日本からの参加者は

桝田酒造さん
http://www.masuizumi.co.jp/

泉橋酒造さん
http://www5b.biglobe.ne.jp/~izmibasi/

白木恒助商店さん
http://www.daruma-masamune.co.jp/
http://shigeri.exblog.jp/

丸尾本店さん
http://www.dewazi.or.jp/motosakaya/html/sake-10.html

団長
http://www.kimijimaya.co.jp/

通訳
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/%8B%E0%88%E4%96%83%8BI%8Eq/list.html


びそうのスペシャル料理は勿論、ブルゴーニュ郷土料理(フロマージュ、パセリハムなど)との組み合わせもお試し頂きました。

今回のお客様は、普段からびそうをご贔屓にして下さっているワイン生産者の皆様。忙しい時期にも関わらず大勢の方に参加して頂き、ウルウル大感激!次回はまた違った視点から、日本酒と和食を考えてみたいと思っています。

 2006年10月17日 レストランびそう マダムびそうさん 「食のつれづれ」

忘れられがちな月

私にとって10月は重要な月、今年もまたひとつ年を取ってしまいました・・・。昔からいつも、新しいカレンダーが来ると一番先に確認するのは10月のページ。こんな事思うのは10月生まれだけ?私だけ?10月のページって、他のページに比べてなんだか印象薄くないですか?コンセプトがきっちり定まっていないというか、中途半端な月なんでしょうか?例えば9月は鱗雲の広がった秋空、で11月は素晴らしい紅葉。その中間の10月はどうでも良い街の風景だったり。

でも大好きなフランシス・カブレルがまさにそのまんまのタイトル「Octobre(10月)」なんて曲を歌ったりしていて、フランスではちょっとは気にされているんでしょうか。↓
http://www.franciscabrel.com/discographie/samedi_soir/08.php

今年の誕生日はココでご飯を食べてきました。↓
http://www.relaischateaux.com/chapel

ココに来るのは実に10年以上ぶり。当時ここで食べた野生のウサちゃんがあまりにもワイルドすぎる香りでノックアウトだったのが忘れられません。

 2006年10月11日Domaine Chevrot かおりさん マランジュ日記

PORTE OUVERTE DE DOMAINE CHEVROT

毎年恒例のシュヴロ家のお客様感謝祭が5日間行われます。
ご家族やお友達をどんどん誘っていらしてください!!
(期間中は、どなたでも予約なしでお越しいただけます。)


10月28日(土)〜11月1日(水)
10:00〜19:00
場所:ドメーヌ・シュヴロ(ブルゴーニュ)
   19 route de Couches 71150 Cheilly les Maranges FRANCE
地図:http://www.domainechevrot.com/のaccess参照。


ドメーヌ・シュヴロの全てのワイン試飲、購入できます。(除:ロゼワイン)

その他に・・・・・。

・ スウェーデン産のスモーク・サーモン
・ ブルターニュ産のカキ
・ “ジャン・サートゥ”のフォア・グラ
・ “エピネ”のエスカルゴ
・ サントネイ“ボードマン”のパン
・ “プティ・ギュエ”のフロマージュ・フェルミエ
・ “ペシュ・シュクル”のジャム          
等々が登場します。

また、パブロの従兄妹で、パリ在住のサンドリーヌが手がける、スワロフスキーのクリスタルを使ったジュエリー・ショップもお楽しみにどうぞ!

 

 2006年10月08日Domaine Chevrot かおりさん マランジュ日記

2006年のブドウの収穫 3


2006年の収穫に参加してくださった、ディジョン在住の疋田恭子さんから、収穫体験記を寄せていただきました。疋田さんは日本でのOL生活に終止符を打ち、以前から思い描いていたフランスでの生活を開始。今はブルゴーニュ大学でフランス語の習得に励んでいます。

*************************************


昨年、初めてワイン畑を訪れた時から、ワイン作りをしてみたい!
と思いフランスへ留学してから早6ヶ月。
私にとって、フランス滞在中のBigイベントの1つであったヴァンダンジュ。
前日は眠れないくらい、待ちに待っていたヴァンダンジュ。
その期待通り、期待以上に!素晴らしい体験となりました。


語学学校とは別世界。畑に出て、朝から夕方までひたすら葡萄を切り続ける毎日。
フランス人や他の国の人達と寝食を共にする毎日。
全てが初めて、全てが新鮮。穏やかなマランジュでの1週間は、
本当に充実していました。
さらに、こちらでの滞在をより素晴らしいものにしてくれたのは、
なんと言ってもシュブロ家の皆さん、収穫人の皆さんとの出逢いです。
皆、とても優しくて、明るくて、暖かくて、陽気で・・本当にSympa。
そしてよく働き、よく飲み、よく食べて、よく話す。
私も体力に自信はあると思っていましたが・・・比にならないくらい皆さんタフ!
作業中には、不慣れで、言葉もまだまだな私に、1つ1つ教えてくれ、
誰かしら声をかけてくれ、聞けばいつでも笑って答えてくれる。
時間と共に親交も深まり、一緒に笑い合えるようになった時、
国籍でも年齢でも経験でもなく。人と人なんだなぁと実感しました。
彼らとの出逢いは私にとって大きな財産です。

また、畑での収穫、その後、醸造過程も見せて頂きました。
実際に目で見て手で触れてみることは
本で勉強するだけではわからない多くの発見があり、大変勉強になりました。

心地よい景色と共に大好きな畑と葡萄に囲まれ、好きなことができ、
素敵な人たちに囲まれ、本当に貴重な経験をすることができました。
1週間という短い期間ではありましたが、
ここでの経験が、自分のこれからの人生の自信やエネルギー源になったと
思っています。
これを糧にこれからも目標に向かって頑張ろうと思います。
このような機会を下さり、暖かく迎えて下さった
ドメーヌ・シュブロの皆さんに心から感謝しています。

 

 2006年10月05日Domaine Chevrot かおりさん マランジュ日記

2006年のブドウの収穫 2

  2歳8ヶ月の息子のアンジェロは、2006年より半日の収穫デビューを果たしました。というのは、ドメーヌ・シュヴロでは毎年近隣の小学生を収穫に半日招待しているのですが、彼も参加をすることになったのです。

  ポーターのお兄さん達の説明を皆で聞いた後、恒例の“ラララ〜”と手を上げてブルゴーニュの歌をうたい、ブドウを摘みます。歌にさることながら、大人顔負けの真剣さで、“パニエ〜!!(ブドウをポーターのカゴに集めること。パニエ=カゴの意。)と叫ぶ子供達に、大人達は皆大爆笑でした。

  子供達の昼食は、ドメーヌでピクニック。一緒にワインを・・・と言うわけにはいかないので、自分達の取ったブドウをプレスしたジュースを楽しみました。その後は、醸造所でブドウの発酵を見学。満足な様子で帰っていきました。

  1週間後、小学校から招待状が届きました。何と収穫のお礼をしてくれるというのです。義父のフェルナンと出かけると、収穫に参加した小学生達が歌を歌いながら迎えてくれました。お恥ずかしながら、私も日本の歌を1曲披露。

お土産に、子供達一人ひとりが書いた絵を持たせてくれ、私達は何とも言えない、幸せな気分で帰路に着きました。

偉大なフランスワイン産地のブルゴーニュ魂は、こうして小さい頃から育まれるのですね・・・・・。な・る・ほ・ど!!

(教室には、金魚ではなく、おいしそうなエスカルゴ=かたつむりが飼育されていました。
これもブルゴーニュ風??)

 

 2006年10月6日 LOLOと本日のお客様 カーヴ・マドレーヌ

 9月はじめから私だけお店を休ませてもらい、日本に2週間ほど帰国していた。その間東京のレストランや旅館、ホテルなどで友人や家族といっしょに楽しい時間を過ごした。

 在仏4年目で、だいぶフランスの文化やフランス人の行動、特に仕事柄レストランでのサービス、マナーなど分かるようになり、日本とのそれを比べることが多くなった。今回帰国して痛烈に感じたのは、日本のサービス業における完璧なまでのホスピタリティ。横浜のホテルを訪れたときのこと。チェックイン時に、ホテルの方が、いっしょに行った妊娠中の友人に「お寒くないでしょうか。」「お部屋は禁煙階をご用意しました。」など常に気遣ってくれた。そしてソファーに座っていた私たちに跪いて館内を説明するスタッフ。きっと目線はお客様より下でなくてはならないなど規則があるのだろう。
 また、ある居酒屋に行った時のこと。個室だったので、スタッフを呼ぶときはボタンを押すシステムになっている。ピンポーン。3秒後、係りの方が現れた。「お待たせいたしました!」。いやいや待っていない。フランスなら、例えばリヨン駅近くのブラッスリーなど呼んでも人は来ない。5分はかかろうか。
 極めつけは青山にある新しいお店。予約時に客全員のフルネームを聞いておき、来店までにナプキンに一人一人の名前を刺繍してあるそうだ。お手洗いから帰ってくると「おかえりなさいませ山田様。」と声をかけられる。客はVIP待遇を受けるわけだが、もちろんこのサービスはただではない。会計時には15%〜20%のサービス料が乗せられているはずだ。

 この両国の違いはなんだろうかと考えながら帰ってきたが、ひとつ気がついたことがある。フランスでは客も店側も基本的に同等の立場という観念が双方にあるが、日本では「客」になった瞬間、立場は店側より「上」でなければならなくなる。なんでも強く言える立場、お客さまは神様になるのだ。考えてみると日本の社会構造、文化からしてこういうサービスにたどり着くのは当然だと思う。会社で神経をすり減らして自分の「客」のために尽くしている人たちが、一転してその「客」になりたいと思うのはもっともなことだ。日本ではそういう人たちを取り込む市場が途轍もなく大きいために、いろいろな極上サービスが次々と生まれてくるのだと思う。私はどちらがいいと結論付けるのではなく、これからは日本、フランス両方のサービスを楽しんでいこうと決めた。

 

  さて、前置きが非常に長くなってしまったが、今回のロロのお客様はボーヌの中心地、プラスカルノに店を構えるレストラン「グルモンダン」の店主兼キュイジニエのアラン・ビアー氏。話題はワインボトルの中のコルクとワインの間のほんのわずかな隙間に存在する空間について。そんなところに注目したことも無かったが、実はワインの長年熟成においてとても重要なことなのだそう。

 ロロが、「最近、店でブショネ(コルク臭がワインの中に感じられる状態)が多いんだけど、アランとこはどう?」と切り出す。「うちは、完全なブショネっていうより、なんか酸化しているような、カビ臭いようなワインが多いかもしれない。」とアラン。「あ、それって瓶の中に存在するコルクとワインの間のスペースが関係あるらしいよ。」とロロ。「ほー。で、どういう?」「ルシアン・ル・モワンヌのムニール・サウマ氏(発酵前後の若いワインを買って自分の蔵で樽に入れてワインを育てているボーヌの優秀なワイン販売者)が言っていたけど、打栓の時にワインとコルクの間に少なからず空気が入ってしまい、それが瓶熟を何年も経るにつれて影響を及ぼしてくるとか。」「どんな影響?」「普通瓶熟って、瓶を横に寝かせるよね。そうしたらコルクの真下の空気が瓶側面に移動する。地下カーヴでも一年で5度以上の気温差があるから、暖かくなると瓶の上面にある空気が膨張して、外に出ようとするんだって。そうするとその空気がワインを押してワインがコルクを押し、力のかかったワインがコルクと瓶の間の極わずかな隙間に入り込んでしまうのだとか。
 そうしてワインは必要以上にコルクの側面とまで接触し、コルク臭や液漏れなどを引き起こすらしい。」「でも、全部が全部って訳じゃないでしょ。」「もちろん。必ずしもコルクとワインの間に空気だけが問題を引き起こすわけじゃないよ。ワイン自体に問題があったり、コルクの質が悪かったり・・。」「あとはリスクの確率の問題だ。」「そうだね。ムニールも2000年までは普通に打栓をしていたらしいけど、あまりにもトラブルが多いからそれ以降は、打栓と同時に空気を抜いてヘッドスペースを真空状態にする機械を導入したらしい。ロマネ・コンティも同じ機械をつかっているそう。」「そういう機械があるっていうのは聞いたことがあったけどね。」「ま、どんなに機械の力を借りようとワインは自然の産物だから、瓶の中で何が起こっているかなんてはっきり分からないし、後は、リスクをどれだけ減らせるかってことだよね。」「まあ、うちらレストランをやっている者には100%ワインが本来の完璧な状態であってくれるとありがたいけどね。」「それはたぶんこれからも無いね、きっと。開けてからのお楽しみってことだよ。」。

 傍で聞いていた私は、いい意味でも悪い意味でも期待を裏切るようなワインは話題になるのかもしれないと思った。


 2006年9月26日Domaine Chevrot かおりさん マランジュ日記

2006年のブドウの収穫 1


8日間に渡る2006年のブドウの収穫が、9月26日(月)に終了しました。収穫人達は旅立ち、今は醸造班のみが残ってワインの仕込みを続けています。


 2006年は、2003年のような猛暑かと思われていましたが、8月に3週間ほど晴れ間の少ない日が続きました。ドメーヌ・シュヴロのビオ(有機農法)の畑では、ある程度の腐敗果が出ました。厳しい選果・・・。収穫は例年より20%減。2006年も収穫量の少ない年となりました。

 さて、そんなことは自分達の問題外とばかりに、収穫人達は毎日(毎晩!?)元気いっぱい!今年は泊まり組が16人、通い組が20人、料理班5人、醸造班5人、シュブロ家一同、総勢約50名の大規模な行事となりました。毎年のように世界各国(フランス、ドイツ、イタリア、ベルギー、デンマーク、ルーマニア、南アフリカ、オーストラリア、日本・・・)から収穫人達が集まりました。“Bonne education!!(なんて躾の行き届いた人たちなの!)”と義母カトリーヌが大絶賛した程、身回りの始末から、道具の手入れ、助け合いの精神等々・・・皆、優等生。8日間の厳しい収穫を一緒に過ごした後は、親しい友。最後は”A la prochaine anne!(また来年も会おうね!)と涙の別れとなりました。

 シュヴロ家でも、急に人がいなくなると寂しいものです。来年の2007年の収穫を心待ちにすることにしましょう!

 

 2006年9月22日 レストランびそう マダムびそうさん 「食のつれづれ」

アンリジャイエ氏、死去

今朝知り合いのジャーナリストからアンリ・ジャイエ氏が死去されたとメールがありました。
夕べ彼とジャイエ氏の話で盛り上がっていた矢先の出来事。

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

 2006年9月6日Domaine Chevrot かおりさん マランジュ日記

デンマーク出張

 心配していた最近の雨天候も復活。暑いブルゴーニュに戻ってきました。今年は、猛暑の後に、曇りの天候が約3週間続きましたが、その後は良好。ドメーヌ・シュヴロの収穫は、予定より2日早い9月18日(月)から開始となります!!


 本日、デンマーク出張から戻りました。コペンハーゲンは、10年程前にフライト・クルーとして、何度か訪れた町でした。その頃の思い出は、人魚姫の像、にしんの酢漬け、ロイヤル・コペンハーゲンやローゼンタールの陶器、羽毛布団(初フライトでは、根性で日本へ持ち帰りました!)等など・・・・・。今度の滞在では、ドメーヌの仕事ということもあり、どちらかというと、ガストロノミーな日々となりました。

 初日は、ニコラ・ジョリーのBIOの試飲会を訪問(シュヴロはまだメンバーではありません)。フランスの造り手達と合流しました。ピエール・ブノワ(ド・ヴィレーヌ)やシャンパーニュのジャン・ピエール&モルガン・フルーリ、ダヴィッド・レクラパール達と、18世紀の古屋を改装したという、デンマーク人ソムリエのマットとミアの家で夕食。彼の料理のセンスもさることながら、インテリアのセンスの良さに感激しました。デンマーク人は、冬の厳しい気候で豊かに暮らそうという知恵からか、色使いが本当に上手なのです。


 2日目、3日目、仕事、仕事・・・・・。


 最終日は、もともと知り合いであった、デンマーク人のボルドーワインメーカー“d:vn”(http://www.cousin.fr/home.php)オーナーのヤコブと、コペンハーゲンのミシュラン1つ星レストラン“NOMA”ディレクターのアンデルス達と食事。ワインはもちろんのこと、旬のセップやトランペット等のきのこやロブスターといった海産物を思い切り楽しみました。デンマーク人は、一般的に流暢な英語を話しますが、ガストロノミーな世界では、ここでもフランス語が主流。どこに行っても言葉には困りませんでした。

 こうして、あっという間のコペンハーゲン滞在は終了。体重は、5日間で5kgオーバー!? このまま滞在し続けると大変なことになる!!とばかりに、パリ行きエアーフランス2351便に飛び乗ったのでした・・・・・。

コペンハーゲンお勧めレストラン(デンマーク料理)


・ TyvenKokkenHansKoneOgHendesElsker
Magstraede 16 ? 1204
Tel 3316 1292
http://www.tyven.dk

・ NOMA(ノマ) 
Strandgade 93 ? 1401
Tel 3283 3816, Fax 3295 9722
http://noma.dk

・ GAMMEL MOENT 
Gammel Mont 41- 1117
Tel 3315 1060, Fax 3315 1031
http://gammel-moent.dk

・ Kanal Cafeen (キャナル・カフェ) オープンサンドイッチFrederiksholms Kanal 18 ? 1220
Tel 3311 5770, Fax 3313 7962

 月暦閏七月六日 サヴィニー便り Bize 千砂さん

フランス人は生活のオン・オフの切り替えがとても上手。先週末、スキーリゾートの地であるMEGEVEの友人が経営するホテルへ行ったときのこと。夏休みのピークを過ぎ、ゆるやかな時間の流れを感じさせるホテルにそろった顔ぶれは普段はとても忙しくて全く顔を合わせることのない知人ばかり。私たちは週末のみだったけれど、みんなは家族と或いは子供を預けて夫婦だけで2週間の滞在だというではないですか。
「さすがフランス人、2週間のバカンスなんて」(そういう私も長期のバカンスをいただきましたが)と思うのと同時に、「こういう家族との、あるいは夫婦水入らずの時間が人生には必要」とつくづく思ったのでした。
というのは、里帰りしたときのこと。兄に長女が誕生し、会いたいなと思い電話をすると、「仕事で疲れちゃって、とても東京に行く気力がないよ(沼津在住)。少しでも寝たいんだ。」というお返事。家族思いの兄からこんな返事が返ってくるとは正直、思いもしなかった。
子供が誕生したばかりで本来なら元気いっぱいなはずなのに、こんなに兄を疲弊させ、休みを与えないその会社を憎み、そんな状態を放置する日本の社会はどうしても変だと思わずにはいられませんでした。
こんな兄の姿を見て育つ姪っ子のことも心配になってしまいます。家にいると休んでばかりいるお父さんの姿を見て、「だらしないんだから!」って思うに違いありません。本当は違うのに…。日本の社会のゆがみを身近に見て、こんな状態の国に絆なんて生まれないな、なんて思いました。
一方、フランス。2週間のオフの間は、子供をつれて山登りをしたり、一緒に食事をして会話の時間をたっぷり持ち、奥様とは愛を確かめ、いい雰囲気です。
ただ、これはオンとオフの切り替えをはっきりできる人の話で、できない人は怠け者になってしまう。その数が多いことも確かです。

前置きが長くなりました。いよいよ「ビーズワインの秘密・除梗の妙味」の講義です。

まず、ワインスクールで習う、赤ワインの醸造方法についての復習。
「収穫 − 除梗・破砕 − 第一次発酵 − 圧搾 − 第二次発酵 − 澱引き − ビン詰め」
ざっと、こんな感じではなかったでしょうか。そう、「除梗」はするものとして教わるのです。

そもそも、除梗とは何でしょう。梗を除く作業のことです。梗は、ブドウの実を食べた後に残るイガイガの部分です。それを現在は専用の機械を使ってはずし、果粒の部分だけを採取し、醸造の過程にはいっていきます。

まずは果梗と果粒の成分を見ていきましょう。
「果梗は、房の骨格であるとともに血管の役割を果たしている。一房の収量の4−6%に当たり、42%の水分と、50%のセルロース、ほかにはミネラル(塩化物、リン酸カリウム、石灰、ソーダ、硫酸塩など合計4.3パーセント)、酸(酒石酸、リンゴ酸、クエン酸など1.6%)、タンニン(1.3%)が含まれている。」
「果粒はブドウにとって一番大切な部分であり、重量の94−96%を占めている。果皮(1−20%¬)の重量はさまざまな影響を受けるもので、ヴィンテージの特徴によって大きく左右されるほか、栽培法や品種による差も無視できない。それ以外に果粒に含まれているものは、水分(66%)、セルロース(30%)、ミネラル(1.3%)、酸(0.4%)、タンニン(1.5%)などである。」(「アンリ・ジャイエのワイン造り」より抜粋)
セルロースは繊維ですから、それを除くと以外にも梗のほとんどの成分は水分となります。また、酸やミネラル分が果粒よりも豊富であることにお気付きになっていただけるでしょうか。

では、除梗をしない全梗の造りの特徴をイギリスのワイン評論家、Clive Coatsの資料を参考に列挙すると下記のとおり。
@ 梗を入れることでタンニン分、ストラクチャー、そして酸味が増す。
A 梗がある程度熱を吸収することで、発酵が均等に進む。
B 果粒を潰さずに発酵過程に入る可能性が高まり、その分複雑なアロマを生み出す。
C 通気性を高め、また搾汁を容易にするなど、物理的に発酵を助長する。
と、いろいろな利点があるが、除梗をしない造り手に言わせると、「昔からそうやって造ってきたから」というのがメインの理由。

逆に、反対意見としては次のとおり。
@ 果粒が熟しても果梗がそうであるとは言い切れない。また、梗の存在は青臭くぎすぎすした印象を与えないとも限らない。
A どんなに梗が熟していても、繊細なピノ・ノワールの赤い果物のアロマを覆い隠してしまう。
B ワインの色合いが薄くなる。
C 梗に酸の成分が多く存在することとは逆に、カリウムを含むため酸が低下させる可能性がある。
D 除梗したほうがアルコール度数が若干高くなる。
これらの結果、除梗したほうが、発酵がより効果的に進み、リッチで厚みがあり、口当たりがよく、甘美な(甘い)ワインとなる。

クライブ・コウツはこのように説明し、本人としては除梗をしたワインを好むとしながらも、ブルゴーニュワインの個性消滅、スタンダード化に警鐘をならしています。

その他、全梗の造りは、揮発性酸(acide volatile)と還元臭(reduction)の原因となり、残糖を引き起こしやすい、といわれます。また、通気性がよくなることで、プレ・ファーメンテーションが行われず、発酵期間が短くなるとも。
それに対してパトリックは独特の方法で対処しています。発酵途中で敢えて補糖をすることで発酵期間を長くし、ワインにフィネスを与えます。揮発性酸については全く認識しておらず、還元臭がある程度発生することについても、「だから何?」という感じでした。

引き続きパトリックいわく
「教科書を書いているような学者は、ワイン造りなどしたことのない人間。ワイン造りは何よりも経験が良いワインを造り出す。全梗の造りは確かに若いうちはタンニンが目だち、青さがあったりするが、それが熟成と共に素晴らしいフローラルなアロマを生み出し、エレガントなワインとなる。この香りは現代のどんな技術をもってしても真似のできないものである。」

さすが。ワイン造りを全く学校で勉強したことなく、実地主義の彼のお言葉だけあり、響きます。

今でも全梗の造りをしている造り手はブルゴーニュでは数えるほどしかありません。代表はDRC、Clos de Lambraus、Bize、l’Arlot、Dujac といったところでしょうか。

自然派ワインの流行の次は、全梗ワインかな!?